編集部ブログ
2022年04月
2022.04.27
「国境なき医師団」日本人医師、ウクライナ支援訴え
「国境なき医師団」の一員として、3月10日から約1カ月間ウクライナで活動していた救命救急医の門馬秀介さんが、日本記者クラブで会見を行ないました。病院も攻撃されるなど、危険の中の活動で頭が下がる思いです。物資の不足の他、親を失った子どもへのメンタルヘルスケアの充実など、現地の医療機関への支援を訴えました。これまで、いかにこれまでウクライナのこと、ヨーロッパとロシアの歴史を知らなかったかと恥じ入ります。
2022.04.19
待っていました!ノババックス製コロナワクチンを薬事承認
米ノババックス製の新型コロナウイルスのワクチンが、きょう午前、薬事承認されました。「これまでのワクチンでアレルギーが出た人への使用や、すでに別のワクチンを接種した人への3回目の接種として使用することも想定」と言われながら、なかなか承認されず、いつになるかと思っていたら…。早ければ5月下旬から配送されるということだそうです。武田薬品が国内製造するということで、何となく安心なような…、できるなら国内で技術開発してほしかったですね。3回目のワクチン接種が延び延びになっていたので、来月まで待つか…、と思案のしどころです。
2022.04.14
世界初「血液型不適合で肺移植」両親から10代へ
京都大医学部附属病院の呼吸器外科で、10代の女性患者に対し、血液型が適合していない両親からそれぞれ肺の一部を移植する手術を実施、成功しました。血液型が不適合の生体移植手術は、これまで肝臓や腎臓では実施されていましたが、肺については世界で初めてとのことです。執刀医は、同院呼吸器外科の伊達洋至 教授と主治医の中島大輔 講師で、同呼吸器外科では、これまでも肺移植の実績は日本一。スタッフの総合力があってこそ、今回の世界初の症例への挑戦も可能となったのでしょう。心臓血管外科、麻酔科、手術部、臨床工学技士など約30名のスタッフが協力して手術を実施したとのことです。この手術で使われたリツキシマブは、慢性リンパ性白血病、難治性のネフローゼ症候群などや、腎移植、肝移植にも使われてきた薬剤です。免疫は、強すぎてもダメ、弱すぎてもダメ、中庸が必要ですが、健康とは、常に中庸が問われていますね。
以前伺ったインタビューで、伊達洋至教授は、「肺移植の技術は、がん治療にも生かされている」とお話されていました。詳しくは『第一の肺癌治療 ─ 早期発見・チーム医療・ロボット手術・肺移植・話題の新薬まで』まで。
2022.04.07
京都大学複合原子力科学研究所、研究炉1基廃炉
「京都大、研究炉1基を2026年に運転終了 使用済み燃料処分の見通し立たず」京都大学複合原子力科学研究所で、研究炉2基のうち1基が使えなくなる、残りたった1基になる、こんなショッキングなニュースが飛び込んできました。同研究所(大阪府熊取町)粒子線腫瘍学研究センターの鈴木実教授に、最新のがん放射線治療「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」について取材した日のことが、昨日のことのように思い出されます。日本では、放射線というと被害ばかり思いだされがちですが、がん治療において放射線治療は非常に重要なツールです。取材の際、中国の北京にある病院では小型原子炉が病院に併設されていると伺い、びっくりしました。基礎研究無くして、科学や医療の発展はありません。政府の強力なバックアップを切に祈るばかりです。「ホウ素中性子捕捉療法」については、『国民のための名医ランキング 2021~2023―いざという時の頼れる医師ガイド 全国名医1045人厳選』のインタビュー記事を是非お読みください。
2022.04.06
残念!イベルメクチンの最新研究
一時話題をさらったイベルメクチンですが、久しぶりに海外の最新研究が発表されました。「Covid-19患者におけるイベルメクチンの早期治療の効果」という論文で、米国やオーストラリア、ブラジルなどの国際研究班が、新型コロナ患者の入院リスクを減らす効果を確認できなかったと3月30日付の米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」で発表しました。
「イベルメクチンを1日当たり400μg/1kgの用量で3日間投与」での結果とのこと、非常に残念です。効果が証明されるのを待っている薬です。安価ですから、マスクのように国民全員に(感染前に)配るのもあながち無理なことではないでしょうか。イベルメクチン騒動は、世界に誇る断トツの日本技術の復活を、日本人が熱望していることを示しているように思います。対コロナのワクチンや治療薬開発競争に、日本がこれほど後れを取ろうとは…。政府はもっと効率的に予算を配分して、研究の基礎部門に資金を投下してほしいと願っています。
2022.04.03
理化学研究所でリストラ⁈
ニュースの見出しを見て絶句!「国立研究開発法人の理化学研究所の労働組合などが、約600人の研究者が雇い止めとなる可能性があるとして、文部科学相と厚生労働相あてに要望書を提出した。」びっくり仰天です! 理化学研究所は理系にとっては夢の職場、天下の理研でリストラなんて! そんなことをしていたら、科学立国日本はもう二度と戻ってきません。よく今受賞されるノーベル賞受賞者やその候補の方々の多くは、一世代前で、今後どんどんノーベル賞受賞は激減するだろうといわれています。「一番じゃなければダメなんでしょうか?」古いフレーズですね。研究は、世界で一番でなければ意味がない厳しい世界です。やはりお金で解決することは沢山あります。(人材、資材を集められるということとか)どうか、元々薄給の研究職の方々が、やむにやまれず中国に渡るなんてことがありませんよう、日本で研究を続けられますよう、お祈り致します。