編集部ブログ
2021.10.03
明日からノーベル賞発表、候補に「制御性T細胞」発見の大阪大・坂口志文栄誉教授ほか
ノーベル賞発表の時期がやってきました。明日4日、医学・生理学賞から順次発表されていきます。自然科学部門は日本人の有力候補が多く、今から楽しみです。免疫を抑える「制御性T細胞」を発見した大阪大の坂口志文栄誉教授も有力候補の一人で、注目しています。免疫には数多くの細胞が関わっていますが、リンパ球も一種類ではなく、三種類もあるのです。★キラーT細胞…ウイルスやがんなど排除したいものに対して強力な殺傷能力がある。★制御性T細胞…キラーT細胞などが正常細胞にも過剰な攻撃をしないように抑制する。★ヘルパーT細胞…抗原情報を受け取り指令を出す。
この制御性T細胞を発見したのが、坂口志文教授! 免疫システムの異常を治すことで自己免疫疾患(花粉症、リウマチ等)炎症性腸疾患、がん等を治す可能性が開け、治療への応用が期待されている分野です。免疫機能は実に複雑です。異物への攻撃力が強すぎれば、自己を攻撃する自己免疫疾患になり、弱すぎれば感染症の原因となるウイルスやがんに負けてしまいます。いかに、体の中のバランスが大切かを改めて感じます。