編集部ブログ
2021年06月
2021.06.29
6月30日夏越の祓い、神道のことなら『神道大辞典』
日本人は常々、めぐる季節や暦の区切りによって気持ちを一新してきました。四季があることは有難いことです。今年ももう半年近くが過ぎ、大祓(夏越しの祓)の季節がやってきました。七○一年、大宝律令が制定され、他のお祭りと一緒に「大祓」も法律により実施が定められ、平安時代、毎年六月と十二月の晦日に、京都御所の朱雀門で、大祓式が行なわれました。皇族、大臣以下役人らが集い、大祓詞が奏上され、国全体を祓い、蘇生することを信じ行なわれたものです。
2021.06.22
新型コロナウイルス感染を増強する抗体発見、阪大免疫学フロンティア研究センター
大阪大学免疫学フロンティア研究センターの荒瀬尚教授ら研究グループが、人体に新型コロナウイルスに感染する際、ウイルスの侵入を助けてしまう悪玉の「感染増強抗体」も作っていることを発見し、米科学誌「セル」に発表しました。免疫には多くの細胞が関与し、自己と非自己の認識を行なっています。非自己に対する攻撃(免疫)のアクセルとブレーキがあります。このアクセルとブレーキのバランスが取れていない状態が「病気」の原因の一つです。抗体は、非自己(ウイルスや細菌など)の特定の異物にある抗原(目印)に特異的に結合して、その異物を生体内から除去する分子です。その抗体に、感染を促す作用をする作用があるものが見つかったとは、驚きです。本当に人体は、まだまだ謎に満ちています。免疫システムもまだまだ未知の部分が多そうですが、健康でいるためには、すべてにおいて、バランスを崩さないということに心がけたいものです。
2021.06.15
高齢診療科の名医に聞く認知症の最新医療
6月8日に米国でアルツハイマー病の新薬が承認されたことをふまえ、6月11日に、認知症や老年医学で高名な羽生春夫先生(東京医科大学病院 高齢診療科、総合東京病院)にインタビューを行いました。インタビューより「米国で承認されたアルツハイマー病の新薬は、従来の抗認知症薬とは異なり、認知症の原因となっている脳内の異常たんぱく質(アミロイド)を除去し、認知機能の低下を長期的に抑制する世界で初めての新薬。しかし、特別な検査が必要で、専門医による早期の正確な診断が求められる。高齢者は、認知症だけでなく循環器疾患、骨粗鬆症、呼吸器疾患、整形外科疾患など、多くの病気を持つ場合もあり、全身管理が必要。また、がんになった場合、何の治療を優先するべきか、全身の状態を見る必要がある。全身管理ができる主治医を見つけるか、地域包括支援センターなど活用すると良い」ということがわかりました。
2021.06.09
アルツハイマー病に希望の新薬がアメリカで承認(最新医療14)
アルツハイマー病の治療薬としてアメリカの製薬会社と日本のエーザイが共同で開発した新薬「アデュカヌマブ」について、アメリカのFDA=食品医薬品局は原因と考えられる脳内の異常なタンパク質を減少させる効果を示したとして治療薬として承認したと発表しました。FDAは7日「臨床試験の結果、『アミロイドβ』の減少が確認され、患者の症状への効果が合理的に予測される」と評価し治療薬として承認したとということです。一方で、「アミロイドβ」を取り除くことができても一度壊れてしまった脳の神経細胞を元に戻すことは難しいことから、治療はできるだけ早い段階で始める必要があるとされていて、この薬も認知症を発症する手前の「軽度認知障害」の人やごく初期の認知症の人を対象として臨床試験が行われていました。「アデュカヌマブ」は日本でも去年12月に厚生労働省に承認の申請が出されていて、今後の審査の行方が注目されます(NHK)
2021.06.07
90歳、世界大会5度金メダル獲得、女性で世界最高齢のベンチプレス選手
内村選手は、4大会連続のオリンピック出場で、東京大会で種目別の鉄棒に出場することが決まりました。あの白井選手が代表に入れなかったほど、男子の体操は次世代が順調に育ってきています。筋肉や技を維持、向上するための地道な努力には頭が下がります。同じアスリートとして、シニアも頑張っています。『89歳、人生なんだってできるのよ! -マスターズベンチプレス世界チャンピオンが語る 人生100年時代を楽しく生きる秘訣』の著者・奥村正子さん、90歳、世界大会5度金メダル獲得、女性で世界最高齢のベンチプレス選手、現役です。若い頃からスポーツされていて、筋肉維持だったら?と思われるかもしれませんが、スタートはなんと72歳から。是非、このチャレンジ精神を見習いたいものです。
2021.06.04
在宅医療(かんたん医療用語6)
在宅医療とは、通院困難である患者さんの自宅、老人ホーム、高齢者住宅などに医師が訪問して診療を行うことです。定期的に訪問して診療を行うことを「訪問診療」、患者さんの状態が急変したり緊急に診てもらいたいことがあった場合、医師や看護師が駆けつけることを「往診」と言います。心配となるのはその費用ですが、医療保険、介護保険、各種制度によって、これらの費用が高額になりすぎないようにする仕組みが用意されています。医療費や薬代については、通院・入院のときと同じように医療保険が適用されます。基本的に75歳以上は1割、70~74歳は2割、70歳未満は3割です。しかし、月の負担が一定額(自己負担限度額)を超えた場合に、申請すればあとで払い戻される「高額療養費制度」というものが用意されています。