編集部ブログ
2021.05.26
前立腺がんに新しい放射線治療(最新医療12)
俳優の西郷輝彦さんが前立腺がん(ステージ4)に罹り、日本未承認の治療をオーストラリアで受けることを自身のYouTubeで公表しました。治療は「ルテチウム-177PSMA-617」という新規標的放射線療法です。これはがんに作用する薬剤を投与することで、がん細胞だけを攻撃することができる治療法です。がんのみを標的にするので、身体への負担も少ないというのがメリットです。費用は1回の点滴治療で最大300万円ほどで3回治療を受けるようです。シドニーのWaratah Private Hospitalの主治医、ナッド・レンゾー博士はTBSのインタビューに答え、「抗がん剤治療が難しい患者や高齢者もこの治療だとうまくいっている」と答えています。オーストラリアには西郷さんのように前立腺がんの最新治療を受けるために医療ビザで海外から入国するケースがあります。まだ臨床データが少なく効果も明確ではありませんが、患者にとって期待の治療法です。まずは日本で実績ある専門医にご相談されることをお薦めします。『国民のための名医ランキング』では泌尿器の外科医、内科医、放射線医を分けて名医を紹介しています。病院や医師は慎重に選びましょう。