編集部ブログ
2021.04.28
腎臓を大切に! 気温上昇、運動不足とのダブルパンチにご注意下さい
熱中症対策は「水分補給だけは欠かしませんでした」という方も多いことでしょう。あなたの腎臓はいつも人知れず猛烈に働いています。腎臓は体内の水分調節の要です。「沈黙の臓器」といわれる腎臓は、もし腎臓機能が落ちても、2~3割なら腎臓が頑張ってくれているのです。歳をとってから夜中にトイレに起きるようになるのはどうしてでしょうか? それは腎臓が弱ってくると効率よく尿を作ることが難しくなり、尿を作る腎臓の働きが夜に持ち越されるためです。健康診断などで、「腎臓の数値が悪い」といわれている方! 特に自覚症状がないからといって対策を立てないと、気が付いた時には、人工透析の一歩手前まで来ていた、なんてことになりかねません。「まだまだ大丈夫だと思うけど、何となく心配」という方、『腎臓病をよく知りともに闘っていく本―腎臓病治療30年以上の専門医だから伝えられる治療に直結する腎臓病の真実』(桜の花出版、岩崎 滋樹 著)がお勧めです。
夜中にトイレに起きることはありませんか?
腎臓の機能の第一は、「老廃物」を体外に排出し、かつ水分を失わないように調節することでした。ここで皆さん、もともとの腎臓は予備力があり、腎機能が落ちても、2~3割腎臓が頑張るため、見かけの腎機能はあまり変わりません。そのため、まだ血清クレアチニンなどの腎機能検査では機能低下が明らかではなく、まだよくわかりません。でも変わってくるものがあります。◇まず濃いおしっこを出す力が失われます。そうなると同じ量の老廃物を外に出すためには、◇薄いおしっこを多く出す必要がでてきます。そうしますと◇のどが乾きますが、その症状はあまり気づかれません。―でも尿の量が多くなるとどうでしょうか?◇夜の間に膀胱がいっぱいになっておしっこをするために夜中に起きるようになります。
腎臓を守ることは健康長寿につながる
慢性の腎臓病患者さんも、推定1,330万人で、日本人の1割以上を占めています。治療が必要とされる患者さんだけでも約600万人と推測されており、その数の多さから「新たな国民病」とも言われています。高齢になると、ほとんどの人は腎臓が弱ってきているのです。腎臓を守ることは、動脈硬化を抑制し、命を落とす危険のある心筋梗塞や脳卒中のリスクを下げます。ズバリ、健康長寿につながるのです。もともと腎臓が弱くないと思っていた方々も、寿命100歳時代を見越して、腎臓の保全に心がけていくことは大切です。