編集部ブログ
2020.12.15
歴史を知ることは今を知ること
年末が近づいてきました。
12月15日は、三国志の中でも最も有名な場面の一つである赤壁の戦いがあった日とされています。中国全土の統一を進める魏の曹操が、蜀の劉備と呉の孫権の連合軍に大敗を喫したもので、中国の歴史の上でも重要な日と言えるでしょう。
また、赤壁と言えば、中国の詩人、蘇軾の「赤壁の賦」も有名ですが、これは同じ場所ではなく、戦いのあった赤壁は「武赤壁」、詩文の赤壁は「文赤壁」と呼ばれるそうです。
いずれにしても遠い中国の古い時代の出来事が、日本人の多くになじみ深いというのも、考えてみれば不思議なことです。昔はインターネットなどありませんから、日本人は長年、書物を通して二つの赤壁に親しんできたのでしょう。
今でも、書物は古今東西の人々を結び付け、相互理解を深めてくれるものだと思います。赤壁の戦いがあった頃の魏呉蜀と今の中国は全く別の国ですが、それでも中国大陸の歴史を知ることは、今の中国を理解する助けになるはずです。また、今の日本を知るために、日本の歴史を知ることも大事でしょう。
今年が終わる前に、日本や世界の歴史の一端を、書物から辿ってみるのはいかがでしょうか。弊社の書籍には、日本人が日本のことを正しく知って欲しいという願いも込められています。