編集部ブログ
2020.07.03
もう香らないのか? 香港
私の初めての海外旅行が主権返還前の香港でした。若い女性がブティックの試着室に入って二度と戻って来なかったなんていう都市伝説があった時代で、社員旅行でなかったら行かなかったところです。まだ巨大な九龍城砦があって、興味本位で自由時間に絶対に近づかないようガイドさんにくれぐれもくぎをさされました。しかし、多くの要望があってか、九龍城砦のスラム街をバスの中から見学しました。車窓からでも、戦前の香港の香りを感じることができました。
三泊四日三食中華料理で毎食満腹だったため絶対太ると思っていたところ、代謝が良くなったのか旅の終わりには痩せました。ペニンシュラホテルで買ったチョコレートも、観光バスの中で買ったお土産の烏龍茶も凄く良い香りがしました。友達に付き合って入った靴屋の店内で立っていたら、地元の人に店員さんと間違われ、地元気分も味わいました。とてもエネルギッシュで、汚くて、ごちゃごちゃしていて、すごく魅力のある街でした。その後も縁あって何度か行きましたが、香港風水戦争で有名な「香港上海銀行」と「中国銀行」の斬新なデザインのビルデイングなど、飽きない街でした。しかし、もうしばらく香港には行っていません。ニュースで、香港国家安全維持法違反で逮捕されたミニスカートの若い女性を見ました。弊社発行『日本掠奪―知ったら怖くなる中国政府と人民解放軍の実態』を思うと、もう二度とあの魅力的だった香港には行けないのか、もうないのか…と悲しくなりました。