編集部ブログ
2020.06.29
スザーン・ロスさん「日本の良いところを失わないで!」
通勤途中に野菜の無人販売所が数店あり、時々利用します。旬の新鮮な野菜が手に入るので、とても重宝しています。日本には、当たり前のようにある無人販売ですが、日本以外の国にはあまりないようで、初めて無人販売所を目にした外国人は「盗まれないの?」「自分の国ではあり得ない!」などと衝撃を受け、感動するそうです。
人が見ていなくてもきちんとお金を支払う、誰も見ていないからといって盗まない、こういう日本の美風は、いつまでも残って欲しいですね。
「漆に魅せられて」の著者・漆芸家のスザーン・ロスさんは、著書の中で次のような話を紹介しています。イギリスで生まれ育ったスザーンさんの日本観は、日本人とは視点が違い、非常に興味深いです。
「東京に最初に来て驚いたことは、道端に植木鉢がいっぱいあったことです。イギリスだったら、すぐに盗まれてしまいます。
もちろん全員がするわけではないけど、自動販売機も公衆電話も、壊して中のお金が盗まれてしまうので、道には置いてありません。日本人にはそういう嫌なところがありません。それは、周りがどう思うか、ということが関係しているとは思うけれど、凶暴さがないのは、とても安心できるところです。輪島は鍵をかけずに出掛けられるぐらい、安全なところです。
留守中に起きる怖いことは、野良猫が入ってくるか、スズメバチが巣を作ることぐらい! それはどれだけ幸せなことでしょう!
この世界の中に、こんなオープンな気持ちで暮らせる国は日本ぐらいしかないでしょう。
ロンドンの街を歩くときは、いつも緊張して、周りに用心していないといけないけれど、日本は全然違います。日本の酔っ払いのサラリーマンはどこか可愛らしいし、マムシ、ムカデ、地震以外にあまり怖いものがありません!」