プレスリリース
2020.09.04
猛暑の蓄積疲労!体内の水分調節の要、腎臓は疲労困憊で悲鳴上げている。夏の水分補給で腎臓に負荷がかかるこの時期、腎不全が悪化しないようにご用心!
熱中症対策は「水分補給だけは欠かしませんでした」という方も多いことでしょう。あなたの腎臓も人知れず猛烈に働いていました。腎臓は体内の水分調節の要です。「沈黙の臓器」といわれる腎臓は、もし腎臓機能が落ちても、2~3割なら腎臓が頑張ってくれているのです。歳をとってから夜中にトイレに起きるようになるのはどうしてでしょうか? それは腎臓が弱ってくると効率よく尿を作ることが難しくなり、尿を作る腎臓の働きが夜に持ち越されるためです。健康診断などで、「腎臓の数値が悪い」といわれている方! 特に自覚症状がないからといって対策を立てないと、気が付いた時には、人工透析の一歩手前まで来ていた、なんてことになりかねません。この秋、『腎臓病をよく知りともに闘っていく本―腎臓病治療30年以上の専門医だから伝えられる治療に直結する腎臓病の真実』(桜の花出版、岩崎 滋樹 (著))がお勧めの一冊です。弱った腎臓を守ることは、長寿につながります。
『腎臓病をよく知りともに闘っていく本』 (桜の花出版)より、腎臓の働きについてご紹介しましょう。
夜中にトイレに起きることはありませんか?
腎臓の機能の第一は、「老廃物」を体外に排出し、かつ水分を失わないように調節することでした。ここで皆さん、もともとの腎臓は予備力があり、腎機能が落ちても、2~3割腎臓が頑張るため、見かけの腎機能はあまり変わりません。
そのため、まだ血清クレアチニンなどの腎機能検査では機能低下が明らかではなく、まだよくわかりません。でも変わってくるものがあります。まず濃いおしっこを出す力が失われます。そうすると同じ量の老廃物を外に出すためには、
*薄いおしっこを多く出す必要がでてきます。そうしますと
*のどが乾きますが、その症状はあまり気づかれません。
―でも尿の量が多くなるとどうでしょうか?
*夜の間に膀胱がいっぱいになっておしっこをするために夜中に起きるようになります。>
P97 進化で獲得した腎臓の機能
昼間より夜の方がおしっこの回数が多いのは何故か?
これは大変よく聞かれる質問です。
理由は、腎臓はエネルギーである血液をいっぱい必要とする臓器であるためです。
腎臓には1日約1500リットルの血液が流れます。効率よく老廃物を濃縮するためには多くのエネルギーすなわち血液量が必要です。
昼間は、頭や胃腸そして筋肉などがエネルギーを必要とするため、血液が奪い合いとなり腎臓が弱ってくると、限られた血液量から効率よく尿を作ることが難しくなり、作業を夜に持ち越します。
夜、特に睡眠中になると、さすがに頭や胃腸そして筋肉なども多くの血液を必要としなくなるため、腎臓が血液を独り占めして、毒素を外に出そうとして頑張るわけです。夜中の多尿は、腎臓がけなげに頑張っている証拠ですので、温かく見守っていくしかありません。
ですから、寝る前に水を飲まないという人がいますが、水を飲まなくても尿を出そうとしますし、水を飲まないと結果的に夜間の脱水になりますので危険です。
お年寄りは夜中によくトイレに行くといわれますが、明らかに腎臓機能が低下していなくても、加齢の影響で腎機能は低下します。
そのため多くの高齢者が夜間にトイレに起きることになります。
腎臓病は新たな国民病
慢性の腎臓病患者さんも、推定1,330万人で、日本人の1割以上を占めています。
治療が必要とされる患者さんだけでも約600万人と推測されており、その数の多さから「新たな国民病」とも言われています。
高齢になると、ほとんどの人は腎臓が弱ってきているのです。腎臓を守ることは、動脈硬化を抑制し、命を落とす危険のある心筋梗塞や脳卒中のリスクを下げます。ズバリ、健康長寿につながるのです。もともと腎臓が弱くないと思っていた方々も、寿命100歳時代を見越して、腎臓の保全に心がけていくことは大切です。
秋に、一読をお勧めします。
日本の慢性透析患者数の推移
商品概要
書籍『腎臓病をよく知りともに闘っていく本―腎臓病治療30年以上の専門医だから伝えられる治療に直結する腎臓病の真実』
URL:https://www.sakuranohana.jp/books/9784434245114/
著者:岩崎 滋樹(いわさき しげき)
定価:1,380円(税別)
ページ数:160ページ
ISBN-10:4434245112
ISBN-13:9784434245114
発売日:2018/4/17
サイズ:A5判並製本 14.8 x 21 x 1.3 cm
発行:桜の花出版/発売:星雲社