豪快痛快 世界の歴史を変えた日本人 明石元二郎の生涯
2009年秋NHKスペシャルドラマ放送「坂の上の雲」(第二部に登場)の陰の主役とそれを取り囲む人物群像。
明石元二郎氏御令孫 明石元紹氏/発刊によせてより
明治時代。開国間もないアジアの小国日本に生まれた堂々たる人物たちが世界に雄飛し、日本を世界中が注目する国へと押し上げていった。その中でも、「あいつは大物なのかクズなのか?」と言われた九州の怪童明石元二郎が、やがて帝国ロシアを震撼させ、世界を動かす人物となってゆく。明石元二郎の人生を通じ当時の世界の動きや人間の価値観を如実に読み取ることが出来る!
明治時代に、これだけの大きな世界観を持ち、一人欧州に入り、その国の母国語を完璧に習得し、日本の陰の力となり、日本を世界へ押し上げていったことは凄い事である!この明石の思いは、明石を支えた人物たちから培われたものであり、明治を生きた人々が、いかに逞しく気骨があったか、いかに日本の未来を見据え日本を愛していたかがわかる。日本人として感動と誇りを覚える本である。
「明石は、台湾総督時代、台湾における教育の普及と近代化を大きく推進させた。「国語教育がなければ、その国の文化・習慣は理解できぬ。それでは愛国心が育まれない」とし、「台湾教育令」を発布して、小学校を義務教育にするとともに、中学校、女子高等学校を多数設置した。他にも、農業学校十六校、商業学校八校、農林専門学校(現中興大学)、商業専門学校(現台湾大学商学院、法学院)を設置している。」(本文より)
「当時の日本と日本人が国外の舞台で世界の幸福のために命がけで働いた姿を読み取っていただきたい」
目次
発刊によせて 明石元紹
第一部
序章
第一章 福岡生まれの怪童
一 汚れの明石
二 川上操六参謀次長
三 日清戦争勃発
第二章 越南日記
一 再びの台湾
二 仏領インドシナの統治
三 シュムリアップへ
第三章 落花流水
一 川上操六逝く
二 北清事変勃発
三 憧れの欧州
【欧州公使館付武官時代のアルバム】
四 カストレンとシリヤクス
五 ロシア攪乱工作
第二部
第四章 日韓併合への道
一 伊藤博文韓国統監の苦悩
二 禅との出会い
三 許薦の逮捕
四 一進会と李容九
五 併合調印の日
【韓国時代のアルバム】
第五章 台湾よ 安らかに
一 台湾巡視
二 台湾総督府土木技師たちの挑戦
三 明石総督逝く
【台湾時代のアルバム】
東門官邸の一夜 海南 下村 宏
あとがき