日本教育の恩恵

小学校から大学までを通して、私が接してきた先生方は概して良い人が多かったと思います。中には悪い人もいたのは事実です。しかし、全体的に見れば、先生方は大きな使命感を持ってやっていたと思います。良い悪いというのは、あくまで台湾人の立場から見てであって、日本人の立場で見れば、私達台湾人が嫌っていた先生のやり方も悪いとは言えないのではないかと思います。

台北一中の教練の先生に対する私の印象は悪いものでしたが、日本人の同窓生は皆、その先生のことを厳しい良い先生だと、今でも尊敬しています。この先生は、私の同級生の台湾人が、朝食にニンニクを食べて教練の授業に出たところ、ニンニク臭いとぶん殴ったことがありました。

また、文句なしに台湾人を嫌っていた先生もいました。しかし、大半の先生は、日本人でも台湾人でも、勉強がよく出来る子供を可愛がりました。これが当たり前だと思います。勉強の出来ない子に厳しいのは、先生として当たり前の感情でしょう。私は真面目に勉強しましたから、たいてい可愛がられました。

高等学校の化学に卯原という先生がいました。私が夏休みのレポートを大変真面目にやったところ、卯原先生は非常に褒めて下さいました。その後、試験で満点を取った時に、特別に呼ばれて、「お前はよく出来るから、今回の試験では百二十点をあげよう。この次の試験の時に失敗したら、その二十点を補いに使ってくれ」と。こんな先生もいました。面白いことを言うな、と思いましたよ。この先生も、台湾人と日本人の区別など、全くつけたことのない先生でした。

私は小学校から中学と、日本人の学校に学びました。そこで得たものは、私の人生のあり方や専門職業に多大な影響を及ぼしました。私の受けた日本教育は私の一生を決めたのです。教師には個人的に好き嫌いがありましたが、教育そのものの恩恵は否定できません。これが、八十四歳となった私の実感です。


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